2024年06月21日 (金曜日)

煙草をめぐるトラブル、青葉警察署が作田学医師を名誉毀損の疑いで書類送検、「当然、会計にも行っていないと思います」、横浜地裁で患者に暴言

神奈川県青葉警察署が、6月19日付けで日本禁煙学会の作田学理事長(写真:日経メディカル)を名誉毀損の疑いで横浜地検へ書類送検したことが、告訴人本人への取材で分かった。

横浜副流煙裁判「反訴」(原告・藤井敦子他)の証人尋問の席で、作田理事長が特定の人物を指して、「うさんくさい患者さんでした」「当然、会計にも行っていないと思います」と証言したことが告訴の根拠である。横浜地裁の傍聴席はほぼ満席で、その中に「うさんくさい患者」と名指しにされた酒井久男氏もいた。

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2024年06月19日 (水曜日)

M君暴行事件を「なかったこと」にする動きが顕著に、本当に事件は無かったのか?〈2〉辛淑玉氏の手紙が示す事件の概要

しばき隊のメンバーが大阪市の北新地で起こした大学院生M君に対する暴力事件。連載の第1回では、事件を起こしたしばき隊のリーダーE氏の代理人である神原元・自由法曹団常任幹事が展開してきたリンチはなかったとする主張に全く根拠がないことを指摘した。それは組織的に事件を隠蔽しようとする一連の動きと整合している。

たとえば事件が、ヘイトスピーチ規制法の成立に障害となることを警戒した師岡康子弁護士は、M君とEの共通の知人にメールを送って、裏工作を依頼した。それが逆に事件の裏付けとなった。

事件は、多くの識者たちの耳に入っていたのである。入っていながら、大半の人は知らぬ風を装っていたのである。

連載〈1〉の全文は次のとおりである。

M君暴行事件を「なかったこと」にする動きが顕著に、本当に事件は無かったのか?〈1〉事実の凝視

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2024年06月15日 (土曜日)

1999年の新聞特殊指定改訂、談合と密約の疑惑、新聞ジャーナリズムが機能しない背景に何が?(2)

「新聞ジャーナリズムが機能しない背景に何が?」の連載(2)である。連載(1)では、2つの点に言及した。企業の不祥事に対して、公権力のメスが入ることがあっても、新聞業界に限っては、例外的に摘発の対象から完全に除外されている実態を述べた。

その上で新聞人らによる不正行為の際たるものである「押し紙」行為が生む黒い利益の実態を数字で示した。「押し紙」により年間で、少なくとも900億円程度の不正な販売収入が新聞社のふところに入っている。連載(1)の全文は次のとおりである。

■新聞ジャーナリズムが機能しない背景に何が? 「押し紙」を放置する国策、年間の闇資金は932億の試算(1)

本稿では、1997年の北國新聞事件の顛末に言及する。この事件は、新聞業界に公権力のメスが入りかけたが、結局、最後は密約の疑惑がかかってもおかしくない終焉を迎えることになる。この事件は、日本新聞協会と公権力機関、特に公正取引委員会の闇を象徴している。メディア史に記録しておかなければならない恐ろしい事件である。

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2024年06月07日 (金曜日)

国境なき記者団の「報道の自由度ランキング」のでたらめ、スポンサーは米国政府系の基金NED

『週刊金曜日』(6月7日付け)が、「報道の自由度、世界ランキング70位でいいのか」と題する記事を掲載している。国境なき記者団が5月に発表した報道の自由度ランキングを評論した内容である。

筆者は、元朝日新聞記者の柴山哲也氏。日本のランキングが低迷していることを嘆き、その背景として記者クラブが内包する問題にも言及している。

この記事は、議論の前提そのものが間違っている。報道の自由度ランキングの主催者である国境なき記者団がどのような性質の団体なのかを踏まえることなく、ランキングの結果を過信して評論しているのだ。議論の前提に誤りがある。

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2024年06月07日 (金曜日)

新聞ジャーナリズムが機能しない背景に何が? 「押し紙」を放置する国策、年間の闇資金は932億の試算(1)

6月に入ってから、企業の摘発が相次いでいる。

国土交通省は4日、トヨタ、マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキの各社が不正なデータで型式指定の認定をクリアーしていたことを公表した。型式指定とは、自動車の大量生産の前段で自動車メーカーが、国土交通省に対して環境対策やブレーキ性能など、安全性に関するデータを提出して、同省から認可を得る手続きのことである。

公正取引委員会も4日に、医療メーカーを摘発した。神戸の大手医療機器メーカー「シスメックス」に対し、「抱き合わせ販売」をおこなった疑いで、立ち入り検査を実施した。独占禁止法違反するというのがその根拠である。同社は、血液凝固の機能測定装置を医療機関に販売する際に、検査用の試薬をセットで購入するように条件設置をしていた疑惑がある。

こうした取り締まりは、健全な企業活動を促進する意味で重要だが、日本の産業会の中で、絶対に公権力のメスが入らない領域がある。それは新聞業界である。ここは公権力がメスを入れない領域として周知されている。

その結果、厳重に壁で遮られた業界内部は無法地帯になっている。週刊誌も月刊誌も、そして書籍もめったにこの領域には踏み込まない。書籍広告や書評を掲載してくれる新聞社を敵に回して利益になることはなにもないからだ。

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2024年06月01日 (土曜日)

M君暴行事件を「なかったこと」する動きが顕著に、本当に事件は無かったのか?事実の凝視

カウンター運動の市民運動体が、2014年12月の深夜に大阪市の北新地で起こした暴力事件は、メディア黒書で報じてきたこともあって、読者の記憶に残っているのではないか。内輪のもめごとが高じて、暴力沙汰に発展した事件である。

暴力の標的になったのは、大学院生M君である。全治3カ月の重傷を負い、トラウマにも悩まされて、生活に支障を来たすようになる。M君を精神鑑定した精神科医で作家の野田正彰氏も、鑑定書の中で事件がM君に及ぼした負の影響に言及している。

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