危険性が指摘させている青色LEDを電磁波問題の視点から考える、「すべての電磁波には遺伝子毒性がある」
東北大学大学院の堀雅敏准教授の研究グループが青色LEDを昆虫に当てると死ぬことを発見した。この研究結果は、12月9日付けの英科学雑誌「Scientific Reports」に掲載された。
青色LEDの安全性を考える際の基本的な視点は、電磁波の安全性に関する考え方がどう変化してきたのかという点である。電磁波とは、簡単に言えば電波のことである。厳密にいえば、電波が磁気と磁場を伴っている形状を描写した表現である。従って「電磁波=電波」と考えても許容範囲である。
電磁波問題とは、科学の観点から言えば、人体が電磁波に被曝した際の人体影響の検証である。
電磁波には様々な種類がある。電磁波の分類基準になっているのが、1秒間に打つ波の数、ビート数(厳密には、周波数)である。周波数の違いにより、電磁波の種類は分類されている。たとえば、
送電線は、東日本で50ヘルツ(50ビート)。
第3世代携帯電話のマイクロ波は、2ギガヘルツ(20億ビート)。
周波数が高くなると、波は小刻みになり、その結果、波長も短くなる。それに伴いエネルギーも高くなる。
LEDは、上図に示した赤の部分「可視光線」の領域に該当する。つまりエックス線や紫外線ほど周波数は高くはないが、携帯電話や家電に比べるとはるかに高い。